一覧図解で読む物語の世界(古事記編)

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国の始まり(ギリシャ神話/ガイアの夜明け)

旧約聖書では、唯一神が、0日目に「無」から「天と地」を作り、その後、世界のあらゆるものを創り出しましたが、ギリシャ神話では、国の始まりはどのようになっていたのでしょうか。

 

ギリシャ神話におけるガイアの位置づけ

ギリシャ神話の中心的存在は、全能の神といわれる「ゼウス」ですが、このゼウスには「クロノスとレイア」という両親がいました。

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 もともとはティタン一族の中の姉弟なのですが、ギリシャ神話では、近親相姦的関係性は当たり前。娘でさえ、奥さんになってしまいます。人間と違い、神の世界では許されることなのでしょう。

ただ、ギリシャの古典劇「ソポクレス戯曲<オイディプス王>(BC5世紀)」に登場する、オイディプスの場合は、このきまりが通用しなかったようです。

オイディプスは、ひょんなことから、父親である前テーベ国王を殺害し、その王妃である母親の「イオカステ」を妻に迎えてしまったのです。真実を知った王妃は、嘆き悲しみ自害。

このことが、さらなる悲劇を引き起こしてしまったンですね。全てが近親相姦の世界ではなく、中にはこのような例外もあるようです。

「クロノスとレイア」の父親が「ウラノス」、母親が「ガイア」です。では「ゼウス」の祖父母ともいえる二神は、どのように生まれたのでしょうか。

 

▮カオスから生まれたガイア

宇宙は、当初カオス(混沌)状態でしたカオスという世界では、ちょっとした「ゆらぎ」で、新しいものが誕生するといいます。複雑系という学問では、創発と呼ばれる現象です。ここから、新たな「大地」が生まれ、「ガイア」という女神が支配するようになりました。さらに「ウラノス」が誕生し天界を支配、ここに「天と地」が存在する世界が出現した、というわけです。

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ガイアが大地の神として誕生した後は、ウラノスが天界の神、さらに、昼、夜、闇、大気、海、地底を支配する神が生まれていきます。

ガイアとは、どのような女神だったのでしょう。ギリシャ神話つながりというわけではないですが、アプロディテ(ヴィーナス)的イメージだったのかもしれません。もっとも、ヴィーナスは、ウラノスのザーメンが海に漏れて生まれたことから、ガイアとは、直接つながっているわけではないですが。

 

一神教多神教の分岐点

このエピソードは、支配者がことなるものの、旧約聖書天地創造を彷彿とさせます。なぜ、このように、神の存在が異なってしまったのでしょうか。それが、エジプト文明に隠されているんです。たぶん。。。。∑(゚Д゚)

エジプト文明については、また別の機会に紐解くことにしましょう。

世界史、日本史、地理は、微妙な線で結ばれていることから、全地球を鳥瞰しつつ、歴史の細部を掘り起し、イメージ力を高める必要性があると、改めて感じる今日この頃です。

 

それにしても、聖書では、男(アダム)から、女(イブ)」が、ギリシャ神話では、女(ガイア)から、男(ウラノス)」が生まれたんですね。

だから、どうした(#`ε´#)! というわけではないのですが、、、、、