一覧図解で読む物語の世界(古事記編)

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オオ国ヌシとスセリ姫とオシリスとイシス

白ウサギのおかげで、ヤガミ姫の旦那は、意外とすんなりオオ国ヌシに決まってしまいました。しかし、ノーマークであったオオ国ヌシに、ヤガミ姫を持っていかれてしまっては、腹の虫がおさまらない。兄弟たちは、一斉に襲いかかり、オオ国ヌシに火傷を負わせ殺してしまいました。

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オオ国ヌシの母神は大層悲しんで、何とか生き返るよう、神ムス日の命(造化三神)に頼み込むと、キサガイ姫とウムガイ姫をつかわし、火傷を治し生き返らせてくれたのです。それをみた兄弟たちは、今度は大木に挟んで瀕死の重傷を負わせます。

母神が助け出し、より安全なスサノウの住む「根の堅洲の国」に送り出しました。ここで出会ったのが、スサノウの娘スサリ姫。双方、一目ぼれしたのか、愛をはぐくみます。これを知った父スサノウは、娘を奪われまいと難題を押し付けます。

オオ国ヌシは、スセリ姫の入れ知恵もあり、この課題を次々にクリア。スセリ姫を連れて出雲の国に凱旋。スサノウからもらった武器で、兄弟たちを打ち倒します。スセリ姫を正妻に迎えたわけですが、せっかく争って結ばれたヤガミ姫。さみしく故郷に帰ったそうです。ちょっと可哀想。

やがて、神ムス日の息子である、スクナ彦ナがやってきて、オオ国ヌシと国づくりに邁進したそうな。

 

さて、このオオ国ヌシが、殺されては生き返る場面。それはエジプトの神話の中にもでてきます。いろいろありまして、、、、弟セトはエジプトをわがものにしようと、兄オシリスを殺し、二度と生き返らぬよう身体をバラバラにした上、カナンの地に埋めてしまいました。そこへ妻イシスが現れ、バラバラになったオシリスの身体を集め、生き返らせてしまったのです。

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 面白くないセトは、再びオシリスを殺しバラバラにした上、エジプトの全域に散布。子孫を残したくないと考えたのか、ペニスをナイル河に投げ捨ててしまったのですが、悪いことにそれをナマズが食べてしまいました。

再び、イシスが現れ、鳥となってオシリスの身体を集め、生き返らせてしまったのです。やがて、オシリスとイシスの間に息子ホルスが生まれ、セトはホルスに殺されてしまった、というエジプト神話。時と場所は違えども、オオ国ヌシと兄弟の話にも似ているような。

そもそも、ペニスのないオシリスに子どもができるのか!とセトはクレームをつけたそうですが、この神話が「マリアの処女受胎」につながったとか。

オシリスとイシスの話が若干ややこしいので、一覧図にしてみましたが、ここでの三角形は、いろいろな示唆を与えてくれました。

 

オシリスの神話についての詳細は、以下、ブログを参照願います。

♦かなめのエジプト文明|古代日本の歴史とギリシャ神話を覚えて知力アップ(まとめる力を身につけよう)

*これまでは、こちらにも古事記を載せていましたが、古事記はHatenaに集約することにします。そのうち、ギリシャ神話もHatenaにしようかと。。。。